横浜家庭菜園研究所

横浜市在住の家庭菜園初心者のブログです

一坪家庭菜園のすすめ「おうち時間」だけど「お外時間」

お題「#おうち時間

はじめに
最近は外出禁止で趣味のウィンドサーフィンにも行けないので、晴れた週末は裏庭で家庭菜園に勤しんでいる中野島ロボットの〇川です。(雨が降ったら3Dプリンタで小さなロボットを作っています。) 

家庭菜園は「おうち時間」ですが「お外時間」です。  

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家庭菜園の基本は一人作業なので、ソーシャルディスタンスは確保されています。

 

一坪家庭菜園のすすめ 
横浜家菜(このブログ)は、昨年の5月に突然親父様が庭を掘り返し畑を始めて、苗を植えてから急にお世話をできなくなったので引き継いで始めたものでした。 

yokohamakasai.hatenablog.com

最初は30平方メートル程ありましたが、広すぎてお世話できないので、埋め戻して通路を広めにしたり、麦を植えたりして、菜園部分は10平方メートルちょっとにしています。

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これでも結構大変で、忙しい時には週末の二日を費やす感じになっています。
今回お勧めする広さ一坪の家庭菜園の面積は、約3.3平方メートルで、だいたい3メートル×1メートルの広さですが、恐らく会社員で週末半日か一日しか家庭菜園に費やせないなら、最初はこの程度で十分です。当然通路等は必要ですがこの部分は一坪からは除いています。

 

一坪家庭菜園の条件
野菜にとって一番大切なのは日当たりです。一坪と言えば、畳二畳分の広さで、成人男性が手を横に伸ばしたくらいの狭い土地ですが、日光がちゃんと土の部分まで当たっているならそこで野菜を育てる事ができます。重要なのは半日でも構わないので直射日光が当たる環境があるかです。野菜は人間が明るいと感じるのとはちょっと違って、人間は軒先やベランダの日陰でも回りが明るいと、”明るい”と感じますが、家庭菜園でそだてる多くの植物にはそれでは足りません。大切なのは野菜の根元までしっかり、つまり土に日光が差し込む時間帯があるかなんです。

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(光が豊富と思っても人間の視線では周囲の反射光でも明るいと感じますが、そういった意味でベランダ栽培や窓際菜園はかなり大変な事が判りました。)

 

土も大事で多くの野菜は乾燥した土壌を好みます。矛盾するかもしれませんが、水が豊富で気候が良いとそこは森林になってしまいます。田んぼも里山は森林を伐採したものなので元は山林ですし、平野も多くは沼や河川敷を埋め立てたものです。野菜は草原に生えている野草から選別し改良したものです。木も生えないようなやせて乾燥した土地でも、少しの雨で成長し、日当たりされあれば3か月程で花を咲かせて種子を残すのが野菜なんです。なのであまりにジメジメして水はけが悪い土地だと、少し工夫が必要です。


気になる収量
一坪ではどれくらいの収量が確保できるのか、シミュレーションをしてみましょう。
野菜の植える間隔は種類により異なりますが、シシトウやピーマンで50~60cm、ナスで60~80cm、葉野菜なら15~25cmくらいとなります。切を良く50cmとすると、0.5×0.5=0.25平方メートル

となります。一坪なら

 3.3÷0.25=13.2ブロック

となり、切りと縁起良く12ブロックに分けたとします。これではかなり細長い土地になってしまうので、6ブロック2列で考えます。
ナス、ピーマン、シシトウ、トマト、キュウリなら1ブロックに一株です。サニーレタスなら3玉、玉ねぎなら3個、キャベツなら1個、大根なら1本、白菜なら1本、かぶなら3本、ソラマメ1本、エンドウ1本と言った具合に好きな野菜を並べて行きます。ただし、キャベツやダイコンは購入しても値段も安いので、横浜家菜では育てていません。

夏野菜は収量が多くて良く育つと、一株でミニトマト100個、トマト25個、ナス80個、ピーマン80個、シシトウ150個、キュウリ30個といった収量が確保できるようです。昨年は良くなった株はだいたいそんな感じでした。

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ちなみに農家さんでは、ミニトマト300個、トマト100個、ナス200個、ピーマン300個、シシトウ500個、キュウリ200個くらいになるそうで、もしそうなると収穫も消費も大変なので、一坪家庭菜園ではそれぞれ一株で十分です。
もし途中で枯れてしまったらその時はスーパーで買うくらいの緩さが最初は丁度良いと思います。

冬野菜は、コマツナ、チンゲン菜、ほうれん草が育てやすく、それぞれ2ブロックそだてても良いと思います。
夏冬兼用で育てやすい葉野菜は、ほうれん草、水菜、サニーレタス、春菊、ネギ、ニンジンがおすすめです。ニンジンは根菜として根を食べるのでは無く葉を食べます。毎日ほうれん草を食べたいとかで無ければ、これらの野菜は収穫中はほぼスーパーから購入することは無くなると思います。

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株と株の間にシソやバジルがあっても良いかもしれません。

 

一坪家庭菜園に向かない野菜
 キャベツ、ダイコン、ジャガイモ、サツマイモ、白菜などは育てるのに場所が必要で作り難かったり、単価も安いので購入した方が絶対お得です。

連作障害って
連作障害というものがありますが、家庭菜園では以下の事をすれば防ぐことができるようです。

1.他の作物を育てる (輪作・転作)
2.良く耕す
3.肥料をやり過ぎない
4.甘やかさない

そもそも家庭菜園では発生しないと言われていたりするのですが、輪作と転作を行う一坪家庭菜園ではそれ程心配する必要は無いのかもしれません。 むずかしいのが 、3の肥料をやり過ぎないです。野菜を見ながら緑が薄くなったり枯れたりしてきたら、上げる程度で良いと思います。肥料が少なくて収量が落ちても、多すぎて病気になるよりはましだと思います。4はついつい苗を甘やかして、水を上げ過ぎたり、風や雨を当てずに育てるともやしっ子になってしまいます。野菜は切ったり折れたりすると、強く根をはったり、水が少なくなると一生懸命根を伸ばしたりするようです。

 

気になる費用は
種代は一ブロックにひとつづつ、春、秋二回植えたとすると24ブロックなので、ダイソーの50円種なら1200円/年となります。種によっては一坪家庭菜園では多すぎて、一年では使い切れないのと思いますが、種にも寿命もあるので、使い切れなくても二年くらいで買いなおす必要があります。

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もし夏野菜はタネでは無く苗を購入した場合は、近所のヨネヤマプランテーションでは一ポット100円程度で購入できます。仮に全て100円苗でそろえたとすると、2400円になります。まあ苗はピンキリで、病気や害虫に強い接木苗や、高級品種の苗は1ポットで350円くらいしますが、最初は100円苗から始めても十分だと思います。

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まずはダイソーの50円種で挑戦して、失敗したら苗を買っても良いと思います。ホームセンターにも苗はおいてありますが、少し割高なので農協(JA)か専門店で購入した方が良いと思います。(JAや専門店では悪くなった苗は直ぐに処分するそうです。)

それ以外にもクワやスコップ、ハサミ、長靴から水やりのじょうろ、防虫ネットなど色々必要ですが、一度揃えたら長年使えるものなのでここでの初期投資額は、20,000円としてみます。各道具が10年使えるとして、年2000円/年は必要だと思います。殆どは100均で揃えられるので、初めは100均で揃えるともっと安く始められると思います。
なお家庭菜園用の土地を市民農園や貸し農園などから借りるとなると、横浜では月7,000円くらいかかるようです。家から近ければ良いのですが、それに毎週通うとしたら交通費もかかりますので、年間10万円程となるので絶対元は取れません。

 

植えるものが決まったら
植えるものが決まったら耕して苗を用意し、草丈と日当たりを考慮して苗を植えて行けば良いと思います。例えば草丈の高いトマトの前にピーマンを植えるとか、キュウリの前にシシトウを植えるとか、階段状になるようにするのが良いと思います。

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この例は右が南です。

 

おわりに
それぞれ一坪の土地の形は様々だと思いますが、光があたる場所があるならこのGWから家庭菜園を試してみるのはどうでしょうか。収穫までたどりつければ有意義な「おうち時間」だけど「お外時間」を過ごせると思います。

 

おしまい